川口市の近代建築 その2 鳩ヶ谷 街歩き 路地
鳩ヶ谷は日光御成道の鳩ヶ谷宿として栄え、南北に豪商の商店街があります。昔は本町のバス停から東西の草加道には、御成道の数件が写って歓楽街が栄えました。
旧船津眼科医院 昭和7(1932)年 大川勇設計
酒類問屋十一屋北西商店 昭和5(1930)年頃
◼️草加道の街並
草加道は鳩ヶ谷の一番の歓楽街で、かつては映画館や会社の髪結、料亭、飲み屋、長屋が軒を連ねていた。この街については偶然お会いしたヘアーサロンの店主さんに色々ご案内していただきました。
熊沢モーターズ 大正末〜昭和初期
側面に良き装飾が残っています。戦前には前面にもモルタルの同じ装飾があったそうで、足元に残っています。トラスを入れ構造を補強されているので東日本大震災でも無事だったとおっしゃっていました。となりには映画館があったそうです。
この並びには美容系のヘアサロン、化粧品店が多くあります。これはこの通り沿いには芸者の長屋が数件立ち並び、街中で済ませるように密集したそうだ。芸者は御成道沿いの店で働いていたそうです。
朝日家は政財界の方々が食事を摂られていたうどん店。芸者さんたちがいた場所でもあります。今は見ることができませんが奥には立派な建築が建っています。
格式の高い立派な町家も芸者さんが借りていたそうです。
街並みも微かにその雰囲気を残しています。
◼️本町(鳩ヶ谷本町)
◼️桜町
坂を登った桜町には十数年前まで通り過ぎるだけの旧専売公社がありました。コンクリート造でスクラッチタイルの外壁、銅板装飾のある塔屋などある美しい建物でした。奥には二階建ての和館があり廃墟マニアには名の知れた物件だったそうです。2005年くらいに道路拡張で解体され、今は建売住宅となっています。
そのほかにも石造の蔵や町家は数件残っています。
岩豊 明治期
間口の広い大きな町家がありましたが蔵を残して解体されました。
わずか5,6年ほどの間に道路拡張により町家建築や住宅が多く消えてしまいました。織物商の里村家は洋館の付いた町家でしたが道路拡張で解体されました。
良き事に増田屋酒店さんに救われ、移築し、新建築住宅特集2018年2月号に石神の家(増田アトリエ設計)として紹介されておりました。
http://www.sahn.jp/saitamanosumai/24.htmlさんのホームページがとても詳しく書かれております。